[ウスリスク2024訪問団] 14. 安重根記念碑 (2)構成

グーグルの地図にはこの記念碑が韓国語で<安重根斷指同盟碑>と説明されており、続いてロシア語でも<韓国の歴史的記念物(Исторический памятник Кореи)>と付け加えました。 安重根義士の名前はありませんが、「高麗」の歴史的記念物と明示されたのはありがたいことです。

 

 

グーグル地図には「安重根斷指同盟碑」を中心に半径5キロ以内に韓国関連の史跡が3つもさらにあります。 南には渤海土城、北には延秋下里、クラスキノの東には地新墟村があります。 この地域が高麗人の歴史的痕跡が多い地域で、安重根義士団地同盟碑が寂しくないように見えます。

 

 

しかも189番国道に沿ってもう少しハサン側に下ると道路が鉄道と交差する地点が出てきますが、グーグル地図はこの交差点に「平壌に行く鉄道」と表記しました。 豆満江鉄橋を越えて朝鮮行きの鉄道という意味でしょうが、平壌に行ければソウルまでも行けるし、木浦や釜山までも行けるという意味です。

 

 

安重根義士斷指同盟記念碑は、横10メートル、縦20メートルほどの長方形の公園に建てられましたが、ユニベラ農場入口の道路に面した公園の枕元には、この記念碑の沿革を記した石碑が建てられています。 この碑石の前には韓国語、後ろにはロシア語で記念碑の沿革を叙述していますが、内容は同じでした。

 

 

「1909年2月7日、安重根義士をはじめとする決死同志の金起龍（キム·ギリョン）、白圭三（ペク·ギュサム）、黄炳吉（ファン·ビョンギル）、趙応順（チョ·ウンスン）、姜昌斗（カン·チャンドゥ）、鄭元柱（チョン·ウォンジュ）、朴鳳錫（パク·ボンソク）、柳致弘(ユ·チホン)、金伯春(キム·ベクチュン)など12人はここクラスキーノ(延秋下里)村で祖国の独立と東洋の平和のためにただ同盟する。 彼らは太極旗を広げておいて、それぞれ左手の無名指を切って生動する鮮血で「大韓獨立」と書き、「大韓国万歳」を三唱する。 光復会と高麗学術文化財団は2001年10月18日、ロシア政府の協力を得てこの碑を建てる」

 

 

この説明碑が建てられた日が2001年10月18日だと言ったのを見ると、記念碑が初めて建立された時に一緒に建てられた説明碑です。 記念碑が建てられた場所を「クラスキーノ」としたのは事実とは異なりますが、括弧の中に「延秋下里」と明示することで直しました。

 

石板と青銅板で製作された説明碑の外形輪郭が大きな水滴模様だが、これは12人の斷指同盟員が指を切った時にぽたぽたと落ちていた血の滴を象徴するものと見られます。 そして石板と青銅の板12個が重なったのを見ると、同盟員12人の血の滴を一つにまとめて表現しました。

 

 

説明碑から見下ろすと長方形の公園の向かい側の中央に記念碑が見えます。 記念碑は二つの部分で構成されていますが、主記念碑は広開土大王碑の形に整えられた高さ4メートルの黒い大理石で、副記念碑は説明碑と主記念碑の中間に左に傾いて建てられた小さな石碑です。

 

 

主記念碑の正面中央には安重根義士の首印が陰刻で刻まれており、前面下段には「1909年3月5日頃/12人が集まる」と二列に刻まれています。 ところが、ただ同盟の旗揚げ日を1909年3月5日頃と言ったのは疑問です。

 

 

『万古義士安重根伝（桂奉禹(ケ·ボンウ)、1914年9月23日付<勧業新聞>）』は、斷指同盟の日が檀紀4242年2月7日だと述べていますが、これをグレゴリオ暦に換算すると1909年2月26日、帝政ロシアが使用していたユリウス暦では1909年2月13日です。 説明碑に擧事日を2月7日としたのは正確な旧暦の日付ですが、いざ主記念碑の日付はやや突飛です。

 

 

副記念碑は長さと幅と高さがともに1メートルほどの黒い大理石ですが、その上段にも安重根義士の手印が陰刻されていて、裏面の下段には「2011年8月4日/102年が過ぎた今日/12人を記憶する」と刻まれていました。 この日付は記念碑を2回目に移転した後、除幕式を行った日付です。

 

 

注記念碑や副記念碑に登場する"12人"という表現も意外です。 碑文をすべてハングルで書いたのに、12人の人の字だけ漢文で書いた理由が気になりました。 (jc, 2024/5/15)